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篆刻(てんこく)とは

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篆刻とは


篆刻は、小さな印面に自己の技術や知識、感興などを盛り込んで、多様な表現を志向する高度な芸術です。
多岐にわたる学習が作品に反映するため、東洋芸術のエキスが凝縮された世界であるともいわれます。
 
近年、街のカルチャーセンターや趣味の教室に篆刻の講座が設けられ、手軽に篆刻を試みようという人が増えてきました。
刻るだけでしたら誰でも手軽に楽しめるのですが、より確かな成果を望むのでしたら、相応の準備と幅広い学習が必要となります。
 
篆刻に取り組まれるならば、付随する文字の知識は無論のこと、
古代の歴史などにも目を向け、格調の高い篆刻を目指していただきたいと願っています。

 

 篆刻を楽しむために


篆刻は篆書を用いるから「篆刻」なのですが、これは篆書自体がそなえる造形性、構築性が他の書体より優れているという特質から、
篆書に限って用います。篆刻を始め、面白さが増してくるようになると、楽しい反面厄介な問題にもぶつかります。

篆書という古い書体を用いることで、現行の文字とのギャップが生じ、目的の文字が見当たらないために、
早い段階で挫折してしまうことがあります。これは私たちが日常、常用漢字という本来の正字と異なる文字を用い、
日本独自に省略した文字を使っていることにもその一因があります。

篆刻では常に正字に依って篆書を検索しますが、
「藝→芸」「圓→円」「醫→医」「賣→売」のように極端に省略された文字や、
「稻→稲」「穩→穏」「騷→騒」のように僅かに変化した文字まであり、自ずと文字の知識も必要となります。
このような悩みは日本のみならず、本家・中国にも現行の簡化字という簡略体が普及している問題に似ています。

篆刻に親しむことで、文字に対する知識が増してくるのも確かなことです。
篆刻は今から四百年前、中国で詩書画をたしなむ文人たちの間に、書画と同等の芸術として確立しました。
それは愛玩に耐えうる印材が発見され、自分の描いた作品に、高名な印人が刻した印や自刻の印を用いるという、
楽しさや悦びによって篆刻が高まり、成熟してきたのでしょう。

先ずは篆刻の基本三法である字法・章法・刀法を身につけ、古印・名印を学んでいただきたいと思います。
印刀でバリバリと刻る緊張と集中のひと時、出来上がった印に印泥をつけて捺す瞬間、現われた印影を見る時の充実感は、
やはり何物にも替え難い至福の時間なのです。
 

篆刻の歴史


印の起源は大変古く、今から五千年前にはメソポタミヤで用いられ、オリエント、ヨーロッパやアジア、中国にまで伝播しました。
篆刻が芸術として成就するまでを簡単に触れておきます。
 

春秋・戦国

 中国での印の始源は余りはっきりしませんが、殷代に既に印が存在したと伝えられます。春秋戦国時代の初期には多くの例が見られ、大量の古鉨が使用されました。この戦国期は、諸侯の治乱興亡と商工業の急速な発達の時代で、貨幣や印章は流通経済の重要な役割を果しました。『周礼』に「貨賄には璽節(印章)を用う」といい、『説文』に「印は執政の持する所の信なり」とあります。印は自分の信用を示し、権利と義務を表す所有標章として今日まで用いられてきました。
 

秦・漢

 秦の始皇帝が中国を統一して中央集権組織が完成し、諸制度が改革されるのにともなって官印の制度が制定されました。皇帝が用いる印を「璽」、臣下が使うものを「印」と称し、「璽」のみが玉や金で作られました。璽印は、秦以前には官印・私印を問わず玉や金で作られました。璽印は、秦以前には「鉨」といいましたが、後に「鉨」が「璽」に代り、戦国期の六国の古印を「古鉨」とよび、先秦すなわち秦帝国のものを「秦印」と区別しています。
 漢代には官職制がさらに整い、官爵の上下により材質、鈕式、綬色などを区別して身分制度を明確にし、製作は精緻を極めました。当時は紙がなく、文書は専ら木簡に書かれ、簡牘をくくった鈕の上に粘土を加えて鈐印し、開封を禁ずる封検に用いました。これを封泥といいます。
 漢印がほとんど白文なのは、粘土に押すと逆に文字が浮き出るからです。封泥は前後漢代が最盛期で三国時代頃まで用いられ、後漢に発明された紙の普及により、南北朝から紙に朱で押す方法に変化しました。それにともない、官印も大きめの朱文印に変りました。西晋頃はまだ漢印の風格を残していますが、東晋南北朝対立と各国の興亡、社会の混乱につれて官印の権威の崩壊、その制作も固定化、草卒化し堕落の一途をたどります。
 漢代に盛行した私印は官印以上に精緻多彩な美を展開しましたが、封泥の消滅とともに私印の用も終息して一時的な空白期を迎えます。
 

隋・唐

 隋代に入ると官職印が廃され、官署印だけになりました。唐代は隋の様式をそのまま受け継ぎ、楷書的な篆書ともいうべき書体を扱った隋唐独自の印が出現しました。隋唐と国交した日本は、この頃の印が移植されて「倭古印」の源流となります。また、一方唐代には印篆を複雑にしたような九畳篆の原形が出現します。
 

 宋の官印は唐印を倣い、唐代に萌芽した九畳篆が宋代に完成します。金代に入ると大印になり、これが元・明・清の後代まで継承されます。宋元期には民間雑用の私印、花押印が発生し、元代には蒙古文字独特の特異な体が現れ、明代にはこれから転化した合同印・糸印が出て我が国にも盛んに渡来しました。唐代に発生した収蔵印、堂号印等の使用は書画と映発する観賞の対象物となっていきました。
 

 元代に入ると刻りやすい蝋石が発見されて、文人が自ら印を刻すようになり、篆刻が芸術として発展していく端緒となりました。
 

明・清

 明末清初に起った考証学は金石趣味の興起を促し、篆刻も古典復帰の運動を展開し、多くの名人達がすぐれた作品を残していきます。さらに清代の金石学、文字学の発展によって古印以外の篆書作品の神趣が摂取され、篆刻の芸術的内容はますます充実したものとなりました。
 

日本の印

 日本では奈良時代に大宝令(七〇一年)によって印刷が始まり、中国の隋唐の制に倣った篆書体らしきものが使用されていましたが、平安時代には和様風の「大和古印」「倭古印」と呼ばれる我が国独特の印が用いられました。
 平安後期には官印の制度が衰え、鎌倉時代には入宋した禅僧による私印の使用が普及し、室町時代には書画の落款が盛んになりました。明代の禅僧の帰化により、明の篆刻が我が国に入り、江戸時代中期に文人間で試みられました。明治以降、中国との交流が盛んになり、多くの名手逸材が輩出し、篆刻芸術が大きく開花しました。
 

篆刻の基本と技法


篆刻には、基本とされる三法があります。
字法、章法、刀法の三法がこれで、古くから重要とされてきました。
 

字法

 篆刻は篆書に関する知識が不可欠です。篆書特有の字例、特長ある構成、微妙な筆致など篆書の書法に習熟していないと充実した印は刻れません。篆刻と並行して、篆書を習う「習字」にも取り組んでみましょう。
 篆書は古い書体ですから、文字の選び方には充分注意しなければなりません。誤字を用いたり、甲骨文と印篆のように異なった時代の文字を混用したりしないようにしましょう。
 また篆刻は、漢字全般に対する広範な勉強も必要となります。正確な文字を、複数の字典に求めるようにしましょう。
 

章法

 章法とは、印面に布字(字入れ)するときの文字の構成の方法をいいます。文字の大小、疎密のバランスをはかり、各字が互に呼応し脈絡が貫通するように構成するのが理想です。篆刻の古典として重じられる周秦以来の璽印、明清の名家の作品を観賞・研究し、さらに模刻をして自己の目を高めることが大切です。
 

刀法

 刀法とは運刀の技法です。「細心落墨、大胆奏刀」とは古人の言ですが、印面に字入れをするときは入念に、刀で刻るときは大胆にということです。古くから「刀法は伝え難し」などともいわれ、活きた線を刻るよう心掛けましょう。篆刻の美は刀法によって極まるといい、古人の刻した刀法に注意し、秦漢の鋳印や鑿印の刻りざまや、明清の名人の刻印を観察して研究しましょう。
 

印稿の作り方

 印稿は、刻したいと思う印が完成した状態を想定して作ります。墨と朱を交互に使って納得がいくまで推敲を重ねましょう。印稿を作るときは、厚めのはがき程度の大きさの紙が適当です。手順は以下の通りです。
 はがきに墨を塗って、真っ黒にします。この印稿用のはがきが乾いたら刻る印材をはがきに当てて、鉛筆で印面(印の大きさ)を正確に取ります。朱文ならば、鉛筆で印したところに朱墨で印の輪郭を書き、朱で文字を書きます。
 隣字との位置関係や全体の構成を考えながら、朱・墨交互に修正を加え、細部まで丁寧に手を加えます。
 白文の場合ですと、鉛筆で印したところを印の輪郭からはみでないよう、印面と同じ面積を朱で塗り潰し、刻る文字を墨で書いていきます。推敲を重ねたのち細部を補筆し、全体の調子を整えまとめていきます。
 

印面を整える

 市販の印材は、表面に厚いワクッスがかかっていたり、粗雑に切断されていますから、方形を整えたり、凹凸を均したり、紙ヤスリなどで調整してから布字します。最初は八十番台位の粗い紙ヤスリを使って、平な台の上で擦りましょう。厚みのあるガラス板をあてると余り狂いません。
 印面は直角、水平でなければならないので、印矩を印材にあててチェックします。人間の眼だけに頼ると、微細のところで多少の狂いがでてしまいます。紙ヤスリを使うときは、印材の四面を交互に持ち替え、力を入れて擦り込むようにしましょう。
 一方向だけで平らにすると、力の入れ具合の癖が出てうまく平になりません。紙ヤスリが浮き上がらないように、しっかり手で押えることも忘れないようにしましょう。三百番、六百番、千番と徐々に目の細かいものを使用して仕上げましょう。
 

布字(字入れ)

 最初、印面にかなり濃い朱を均等に塗ります。印面が乾いたら布字を行います。印稿をもとに逆字(左字)で字を入れます。前にもいいましたが、布置は推敲を重ね細心にていねいに布字をし、刻る時は大胆に刻りましょう。印面に朱を塗って墨で字入れをしても、墨を塗って朱で文字を書いてもかまいません。
 私の場合は、朱文は印面を朱で塗って墨で刻る文字を入れ、白文は印面に墨を塗って朱で文字を入れます。これは、刻る時に印刀の刻り痕が白く鮮やかに現われますから、黒と白との対比が判りやすくなるためです。逆字ですから、印面を鏡に写しながら充分時間をかけて仕上げましょう。
 始めから文字を印面にいっぱいに入れると、後からの修正がきかなくなります。予め筆を逆にして筆端で内側一ミリぐらいに輪郭線を引いて余白を取り、さらに十文字の界線を引きます。この余白は最後の仕上げで、古色を出したり印面の文字を活かしたりするための、作品効果を高める空間にもなります。
 

転写

 初心者が逆字(左字)で字入れするのはかなり難しいことです。しかし、印稿を雁皮紙で転写する方法をとれば、そうした苦労が省けます。また古典を・刻するとき、この方法を用いると便利です。まず雁皮紙を印稿(模刻の場合は印影)の上にのせて濃くすった墨で転写します。
 転写した雁皮紙を、朱を塗った印材の上にあてがい、少量の水を指先につけ雁皮紙を濡らします。さらに上から半紙をあてがい、軽く指先でこすり雁皮紙の水気をとります。そして生乾き(白い班点がうっすらと出てくる状態)になるまで待ちます。再び乾いた半紙を雁皮紙の上にあてがい、印材や筆の頭などの固いものでよくこすります。
 生乾きの状態でこするのがコツです。充分にこすってから雁皮紙をはがし、転写しきれない部分を補筆、修正します。
 

印刀の持ち方

 基本的には筆の持ち方と同じです。親指と人差し指で持つのが単鉤法、さらに中指を添えれば双鉤法になります。小さな印には単鉤法、大きな印には全部の指で刀を鷲掴みにして握る握刀法があります。
 

運刀の基本

 運刀法は大きく分けると、手前に引いて刻る<引き刀>と、突いて刻る<突き刀>があります。初心者の場合は突き刀の方が刻りやすいでしょう。狙いの作風にもよりますが、引き刀で刻る場合、印材を手に持って刻ると微妙な味わいがでます。
 白文を引き刀で刻す場合は、線の片側にそって押し出すようにして刻ります。また印床に印材を挟んだ場合には左手親指の腹をそえてると力が入って刻りやすくなります。運刀の順序は筆順に刻るのが普通ですが、あまり気にしなくてもいいでしょう。
 実際に印を刻る場合は、線の片側を引き刀で刻し、次に印面を逆にして突き刀で刻ると、筆で書いたような線になります。このように引き刀、突き刀を併用し両側から刻るのを双入正刀法といいます。朱文の場合は、白文とは逆に、まず突き刀で刻り印面を逆にして引き刀で刻します。
 一方だけですと細かいギザギザがでるため、線を切るようにして刻ります。これを切刀法といい、線が交差したところなどはこの切刀法を使うと文字が崩れません。スッパッと切るのがコツです。また雅味を出すために、刀を踊らせるようにして刻る舞刀法というのもあります。この四つの刻り方が運刀法の基本となります。
 刀(鉄筆)で刻る時にはどの様に力を入れたらいいのか、初めはなかなかコツが飲み込めずにムダな力ばかり入ってしまいます。基本的には刀の先端にどの角度でどう力を入れればよく刻れるか、ということがポイントとなります。古来より、「刀法は最も伝え難し」といわれるくらい難しいものですから、繰り返し練習して会得するようにしましょう。
 

運刀

 引き刀 刃の先端に力を集中し、刀を手前に倒して刻します。次に、刻った印面の上下を逆にして同じ要領で反対側の線を刻ります。突き刀 印刀の先端に力を入れ、布字した線にそって印刀を押し出すように刻り、印材を持ちかえて反対側の線を突き刀で刻っていきます。 実際は書き順のように、一方を引き刀で反対側は突き刀で刻る場合が多いようです。線の交差するところは書き順の逆に刻る方が合理的な時もあります。臨機応変に対処しましょう。
 

印を刻す

 印床に印材をはさみ刻っていきます。引き刀、突き刀いずれでもかまいません。朱文ならば枠を先に刻り、一字めの文字の第一画から刀を入れ、筆順通り運刀しましよう。運刀しやすいように印材(印床)の向きを変えながら刻ります。各々の線が単調にならぬよう、強弱の変化などを考えながら刀を運びます。運刀のことを「奏刀」ともいいますから、心地好い刻り音が響いてくれば自ずと篆刻の魅力も倍増します。
 朱文は特に刀を立てるようにすると切れ味のある線が出ます。趙之謙の刻印は深く鋭い刀法で刻っています。これに対して、呉譲之の作品は刀をやや倒した浅い刻り方ですので趙之謙と対照的な柔らか味のある線質になります。篆刻の場合、篆書の心得がないとどうしても抽象的な線になります。どうしたら美しい線が刻れるか、まず篆書の構成、結体を知り同時に数多くの古典を見て学ぶことが必要です。
 

補刀と撃辺

 刻り終えた作品は一度・印してみて、結果を見ながら不備なところに補刀を加え修正します。印影の部分に修正液を塗ったり、印面に墨を入れてみると、より補刀がしやすくなります。また輪郭がきれいすぎるときは、印刀で軽く叩きます。これを撃辺といい古い趣が出ますが、過剰になると作意が表に出て嫌味になることがあります。また強く叩きすぎると、印材が壊れてしまう恐れがありますので注意しましょう。
 

鈐印

 印泥をつけるときは印材を押しつけるのではなく、軽くポンポンと叩くように満遍なく均等に印泥をつけます。印矩をあてて鈐し、重ねて鈐印する場合は二回が限度です。三回も鈐すと印泥がかぶってしまい印影が重くなります。印を鈐すところを予め爪でこすっておき、紙の目を均しておけば印泥のつきもよくなり、美しい印影を得ることができます。
 書作品に鈐すときも同様です。鈐印の力の入れ方は微妙なコントロールを必要とします。印面全体に均等に力が加わるように気をつけます。静かに印を押上げてみてムラがあったり印泥の薄い部分があったときは、その部分に印泥を再びつけて鈐印してください。大印の場合は、力がいき渡りにくいのでバレンを使います。
 刻り上がった印材の朱・墨を落とさなかったり、ほこりや石粉が入ったりしますと色が濁ってしまいます。印泥の保存が悪いと油性分が腐って使い物にならなくなったりします。使用前後によくねり合わせましょう。
 

鈐印→修正

 印面に残っている石屑や朱・墨をきれいに拭きとり、軽く叩くようにして満遍なく印泥をつけます。印面を上に向け、印材を鈐印する場所に置いて、印矩をあてがい見当をつけて印を鈐します。印影と印稿を見ながら、不備な点に補刀を加えます。もう一度印箋に鈐し印影に問題なければ完成です。
 

模刻・模写

 模刻と模写は入門の第一歩であり、鑑賞眼を高め、技術を一層進歩させてくれます。これは、書に臨書、絵画に模写があるのと同様です。しかし、熱意と根気がなければできないことです。模刻も模写も原印に徹底して忠実に、寸分たがわぬようにします。篆刻は非常に小さな方寸の世界ですから、より緻密な修練が必要になります。たくさんの古今の名印を模刻、模写してみましょう。
 

【文責=和中簡堂】

さまざまな印の形式


姓名印

個人を代表する大事なもので、一般的には白文が用いられます。これは、秦漢以来の官私印が白文であったことに由来しています。
 

字号印

字号とは字(あざな)と雅号のことです。雅号の印は姓名印と連ねて押す落款印です。
漢印には「印」を加えた例もありますが、字印と同じく雅号印には「印」は加えません。
 

堂号印

室名印ともいい、元代以後文人が室名を持つことは一般的なことになりました。
室・斎・堂・館・閣・院・荘・山房など個人の好みに合わせた名称をつけます。これらの印には「印」字は用いません。
 

引首印・押脚印

書幅の右肩に押すので引首印といいます。別に関防ともいい、多くは長方形で好みの句や堂号などを刻ります。
押脚印は書画の作品の下方に押されます。游印ともいい、堂号、詩句などを刻り形態も自由です。
 

成語印

印文は閑雅風流の詩句名言などを選び刻すもので、作品として発表されるものの大半が、この成語印です。
引首印や遊印もこの中に含まれます。
 

収蔵印・鑑賞印

書画骨董や書物の所蔵を明らかにしたり、また芸術作品を鑑賞し、これを賞賛したりするものなど、さまざまな用途に用いられます。
 

住址印

住所印のことで、作風、書体、形態は各自の好みですが、風雅な印を心がけ、俗にならないように気をつけましょう。
北魏の造像記調の楷書などを取り入れたりするのも楽しいものです。工夫次第で格調の高いものが出来上がります。
 

肖形印

肖生印・画像印ともいい、人物、鳥獣などを刻したもので、戦国の古璽や、漢代の穿帯印にも多見します。
造形的にもすぐれ斬新なおもしろさがあります。手紙の封印に使ったり、自分のサインがわりに鈐すのも面白いものです。
 

【文責=和中簡堂】

 

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